北アメリカ原産のミズキの仲間で、花が目立つところからこの名前が付いています。1915(大正4)年に東京市長がワシントンに桜の花を贈った返礼(お礼)としてアメリカから送られたものです。別名をアメリカ山法師(やまぼうし)と言いますが、日本のヤマボウシに似ているのでこの名がつけられました。
小さなつぼを逆さにしたような花を咲かせます。満天星(ドウダンツツジ)とも書きますが、白い花が咲きほこる姿が満天の星に見えるからだそうです。生垣に多く利用されています。
雌雄異株の落葉低木。名前の由来は若い枝の樹皮に黒い斑点が見られ、これが文字のように見えることから名付けられたようです。葉や樹皮には芳香があり、和菓子に添えられている高級爪楊枝はこの木から作られています。
九州の久留米市付近で品種改良されたツツジで、多くの品種があります。
これらを総称してクルメツツジと呼んでいます。
九州の長崎県平戸市で品種改良された大輪のツツジで、多くの園芸品種があります。
これらを総称してヒラドツツジと呼んでいます。オオムラサキもその一つです。
東北地方南部以南~韓国台湾までの海岸近くに自生する常緑の低木。漢字表記の車輪梅は、枝の分岐が車輪のスポーク状になっていて、花が梅に似ていることからつけられています。
富士山周辺のみに分布する落葉の潅木。淡紅色の大きな花は、園芸品種にはない清楚さを持っています。サンショウバラの名の由来は、葉の形や棘が山椒(サンショウ)に似ていることから付けられています。ハコネバラともいいます。
4月下旬から5月上旬にかけて、芳香のある暗紅紫色の大きな蝶形の花を房状に付けます。20世紀末までは熊本県山鹿市菊鹿町相良地区にのみ自生したといわれてきましたが、2000(平成12)年に長崎県佐世保市沖の無人島時計(とこい)島で自生しているのが発見されました。今では各地の植物園などでよく見られます。
本州~九州および朝鮮半島、中国に分布し、山の谷筋などに自生します。花は6月~7月に開き淡黄色で小さく、大型の白い花びらに見えるのは苞片です。秋には赤いイチゴを思わせるような果実ができます。
公園の花ショウブは、6月を代表する花の一つとして20年以上の歴史を持っています。園内の水無月園(2,300㎡)に概ね120品種20,000株のハナショウブを見ることができます。見ごろは5月下旬~6月中旬です。
北アメリカ原産のアジサイで、葉が柏の葉に似ていることからこの名がつけられています。花は円錐状に付く独特の形状で、5月~7月に真っ白い花をつけます。
イラン東部から北インドのヒマラヤ山地の原産。お釈迦様が子どもを食う鬼神にザクロの実を与え人を食べないよう約束させ、その後、鬼神は「鬼子母神」という子育ての神様になったという神話もあります。
常緑性花木で5月~6月にかけて開花します。最大の特徴は花の姿でビンを洗うためのブラシそっくりの姿です。
ノリウツギの名前の由来は、むかし製紙用の糊をこの木から採ったことによるもので、別名をノリノキとも呼びます。落葉低木で7月~8月にかけて白い花を咲かせます。
山地、原野、川岸などに生える落葉高木。夜になると葉が閉じてしまう姿を、眠ったように見えることからこの名がつけられたようです。6月~7月にかけて淡紅色の花が咲きます。
鑑賞樹として古くから各地に植えられた落葉の低木です。花の寿命は短く一日で終わってしまいますが、初夏から秋まで開花期は長く次々と花を咲かせてくれます。
ムクゲは韓国の国花となっています。
山野に自生するリョウブは樹高が5mにもなります。穂状に咲く花にはほのかな香りがあります。
アメリカノウゼンカズラは、北アメリカ中部の原産で、中国原産のウゼンカズラに比べ花の色が濃く、7月~9月に筒部の長い、赤橙色の花を咲かせます。
大正時代末期に日本に渡来し、庭木や公園樹等広く植栽されています。
アメリカケンタッキー州の洲花となっています。
葉がチョウセンニンジンに似ていることからこの名があります。花が少ないこの時期に花を咲かせます。花や葉もほのかに香ります。
中国原産で日本には江戸時代に渡来しています。
花は7月はじめから咲き始め9月の終わりまで咲き続けます。
幹がつるつるしている事から猿滑という名が付いていますが、花期が長いことから「百日紅(ヒャクジツコウ)」とも呼ばれています。
中国南部の原産で江戸時代に日本に入りました。主に庭木として観賞用に植えられ、秋になると小さいオレンジ色の芳香を放つ花を無数に咲かせます。
雌雄異株ですが、日本には雄株しか入っていないので結実を見ることはありません。
萩といえば秋の七草を連想しますが、ミヤギノハギは7月頃から咲き始めています。秋の音連れとともに紫紅色の花が目に付いてきます。
枝がしだれるところが一般の山ハギなどと違い、宮城県によく自生することから歌枕に宮城野のハギにちなんで名付けられたと言う説があります。
ヒイラギとギンモクセイとの雑種といわれています。
芳香のある白い色の花をつけますが、雌雄異株で日本にあるのは雄株のみで実をつけることはありません。
製茶用として各地で栽培され、山地にも生えます。白色の花をつけ、雄しべはたくさんあり、雌しべは1個で朔果は翌年の秋に熟します。
本来は陽樹に区分されますが、日射量の少ない環境でも育つ耐陰性に優れた特性を持っています。
コヒガンザクラの園芸種で、中輪の八重の淡紅色の花が10月頃から咲き始め翌春にも咲かせる珍しい桜です。
フユザクラは、冬に一重の白色または薄桃色の花を咲かせます。10月から翌年3月まで見ることができます。10月頃から咲き始め、11~12月に一度ピークを迎え、その後数輪程度で咲き続け春には小花柄の長い春花となって咲きます。
サザンカとツバキの交雑種といわれ、冬の代表的な花になっています。
常緑で刈り込みに強い性質を持っていることから、庭木や垣根に使われています。
日本の代表的な花木の一つです。日本に自生するツバキは6000種以上あると言われ、世界のツバキの2/3以上が日本のツバキが基になって作られており日本が世界に誇る花木です。
18世紀始めに日本のツバキがヨーロッパに渡り「日本のバラ」と呼ばれました。
中国原産で、多くの園芸品種があります。初春に花をつけますが、冬に開花する種類を寒ボケということもあるようです。
サザンカの園芸品種で、清楚なピンク色の千重咲きで花は香りもします。
開花は11月上旬から12月が見頃となりますが、長い期間楽しめる場合もあります。
せせらぎの園などで見られます。古い時代、シナズイセンが日本に渡来して野生化したものと言われています。
1月~2月にかけて開花します。
蝋梅(ロウバイ)の名は、蝋細工のように見える花の姿から来ており、辺り一面に水仙に似た芳香を漂わせます。土壌を選ばず日陰でも良く育ち開花する花木です。
2月から3月上旬に紫紅色の一重の花を咲かせます。
伊豆半島の河津町で発見されたことから命名され、オオシマザクラとカンヒザクラの自然交雑でできたといわれています。
2月下旬から3月上旬頃淡い紅色の花を咲かせます。イギリスの桜研究家イングラムがカンヒザクラとマメザクラを交雑して作出したものです。
神奈川県南足柄市生まれの桜で、登録前は足柄桜と呼ばれていました。
2000(平成12)年3月に「春めき」という名前で古屋富夫氏が種苗登録されました。
相模原公園で見られるこの桜は、育成者の古屋富夫氏から2006(平成18)年に寄贈いただいたものです。
ソメイヨシノより早咲きで、芝生広場のイベント広場側に咲いています。
中国原産の落葉の低木。
葉が柳に似て細く、枝いっぱい雪が積もったように白い5弁の小さな花を付ける事から、この名前がつけられています。
明治初年に東京・染井村(現在の豊島区巣鴨付近)の植木屋さんから売り出されたサクラで、オオシマザクラとエドヒガンの雑種です。
香りのある白い大きな花が咲きます。花は日が当たると開き、夕方には閉じます。
神奈川県の試験場(当時相模原市内)で育成したハナモモで、育成地の相模原市に伝わる伝説「照手姫」にちなんで照手シリーズとして品種登録されました。
枝が横に広がらず「ほうき状」樹形から、ほうき性ハナモモとして流通し、一般のハナモモと区別して販売されている人気の高いハナモモです。春には枝一杯花を咲かせます。